オイルキャンバス (油性タイプ非吸収地[吸収性=0%])
高品質でありながら国産製品よりも価格が低いのは、良質な麻布が現地で入手できることも
理由のひとつかもしれない。
亜麻仁油(リンシード)などによる油性キャンバスの選び方
絵具の食い付き
@支持面(表面)の油っぽさ・光沢・新鮮な油の香り・・は、どれも少ない方が良い。
A非吸収地・吸収性ゼロといっても、フラットでツルツルした表面と、ある程度、布目が露出している
場合とでは意味が異なる。つまり、表面積が増えることで、絵具は、支持面に接する面積が増えるので
固着力を増す。表面が光っているツルツルの支持面に、サウンドペーパーをかけると光沢がなくなる。
これも表面に傷をつける事で、表面積が増され、光も分散するからだ。
キャンバスの裏面
@粗悪なキャンバスには、向こうが透けて見えるようなスカスカな織目の布を、強力な糊で目止めしてから、
地塗りをしている場合がある。これは表面からは見えないので、裏面で確認するか、同じシリーズの
生キャンや糊引きキャンバス、あるいは縁の素地部分で確かめる。
織り目がスカスカであれば、強度にも影響するし、油彩絵具の油分が布の裏面に浸透する危険がある。
Aリンシードを使用したキャンバスは、店頭に置かれている時、もしくは数年後に裏面を見ると「湿っている
ように」「黒ずんでいるように」見えることがある。更にひどい場合は、その現象がムラになって現れたりもする。
これは地塗りに使用された結合材の乾性油が裏面に及んだ染みだ。木枠からキュンバスを外すと
キャンバスは硬化しているはずだ。作品の保存上、とても危険な状態である。購入時のキャンバスの裏面が、
縁の生キャン部分よりも色が黒ずんでいたり、油のにおいが強烈な場合は、様子を見たほうがよい。
オイルキャンバスに限らず、俵屋工房では、一流メーカー製品の中から、更に選りすぐりの製品のみ
取扱っている。
基底材:ヨーロッパ産純亜麻 糊引き(目止め)材:特殊配合グルー 塗料(結合材):精製亜麻仁油/植物性テレピン油
塗料(顔料):ジンクホワイト/チタニウムホワイト
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