高橋メソッド・東京美術研究所
Takatashi Method Institute of Art

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 カリキュラム案内
デッサン基礎課程 鉛筆デッサン [T]ウォーミングアップ[U] 幾何形態による技術診断 [V]デッサンの手本を模写 [W]鉛筆デッサン応用デッサン [X]コンテデッサン/拡大デッサン [Y]二色デッサン 水彩画課程
油彩画基礎課程 T.支持体の準備(画材の知識) U.原画の準備 V.骨刷りと下絵の手法 W.本制作一層目〜二層目 X.仕上げ層  ■自由(リクエスト) ■課題応用制作課程
  
デッサン基礎課程
鉛筆デッサン
[T]ウォーミングアップ
 最も使い慣れている筆記用具で、様々な制作条件を組み込んでの描画練習。
 「自分で準備した一本の線、これと同じ線を継続して描く」。「リアルイメージをリアルイメージに置き換える」=「そこにあるものを同じように再現する」、いわば書道や音楽のように手本を再現する訓練から始めるのが基礎習得の第一歩。対象となるリアルイメージ(手本〜制作基準)は、当初のシンプルなものから徐々に複雑化され、後には先達による名画に至る。
「そこに無いもの(イメージ)を表現〜具現する創作活動(オリジナル制作)」に入る前に、先ずは「そこにあるものを、忠実に再現〜複製できる技能」を身に付けてほしい。

 ■各種筆法(ドローイング=D)
  直線・曲線・切り返し・複合単線(コンビネーション・D)
  逃げの筆法(エスケープ・D)・押寄せ筆法(サージング・D)
 ■各種明暗描写
  5〜10段階のトーンチャート(二段階制作/実地の態様)
  筆圧制御(単線〜連続)
  描画部品を組み合わせてのデッサン制作
重要な技法・用語〜定義
○トライアングルプロセス・・頭脳(目)・手(指先)・画面(アート紙)連動作用。○固定位置(手の機能)○Xトーン〜?トーンの算出方法
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[U] 幾何形態による技術診断
※この課題に関する説明は受講時に行う。
 ※技術診断とはいえ科学的・医学的なものではない。
  従来通り(メソッドに入学前まで)のやり方で一度、描いてもらうだけ。

関連技法・用語〜定義
○全体グリッド・二分の一分割法(面・形)
○準備する線・・ラインのインサイド/アウトサイド
○アクセスライン・・情報の種類(明暗=コントラストと状態=コンディション)
[V]デッサンの手本を模写
アングル系の素描(習作)を手本にして、準備する線の種類と性質や予め決められた制作工程に沿ってモデリング(肉付け)の方法を学ぶ。

1.制作準備(トーンチャート/マッスとライン/グリッド)
2.線の種類(アウトライン.ボーダーライン.エッジライン/グラデーション・エリア)
3.グリッドを活用しての骨刷り(ラフスケッチからライン決定)
4.アクセスライン・ライン情報(情報の種類=シャープとソフト/ハードとフラットなど)
5.グラデーション塗布(モデリング)
  No.1=決められたトーンの範囲内での制作
  No.2=決められたトーンの範囲内での制作
6.仕上げ(フィニッシュ)

関連技法・用語〜定義
○二分の一分割法(グリッドと実線活用) ○本店(スピンアウト) ○ボーダーの変化 ○線の行方
○窪んだ線の処理
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[W]鉛筆デッサン  応用デッサン
U〜Vの応用編  高橋メソッドの画法で実物(モデル)を鉛筆で描写

何かを描き始める時、同時に様々な?=未確定要素が発生する。
例えば、「対象物の描く範囲・用紙上での大きさ・どこから描くか・制作時間と仕上げ方(簡素〜緻密)・・」などがある。そのひとつずつを確定しながら制作は進められ、?要素がほとんどなくなれば、仕上がりの一歩手前。
続いて行われるのがメイクと呼ばれる工程。形や陰影はすでに整っているから、一本のほつれた糸の網目や照り返し(リフレクション)やシャドーアクセントなどに集中できる。どのような道具で、いつ頃に切断されたかを板の断面で説明したり、正目の内外の描き分けなども楽しい。そして描かれたモデルが徐々に光だし、息吹いていく。

主な制作工程
1.制作準備(アート紙の水貼り・トーンチャート)2.ラフスケッチ 3.ライン決定 4.グラデーション塗布2層〜3層 5.仕上げ〜メイク
[X]コンテデッサン   巨匠のデッサンを手本に学ぶ/拡大デッサン
使い慣れた鉛筆、一ミリの幅の中に何本ものストロークを加筆することが出来た細いペン先に対して、明らかにコンテは太い。鉛筆と同じような仕上がりを得たり、鉛筆と同じように扱うとなれば当然、作業も慎重になる。その慎重さは、徐々にペン先の状態に集中していくようになる。「この角度だと太い線になる。少し回すと極細線に・・」「これ以上、プレッシャー(筆圧)を加えれば、アート紙の目が潰れるか、芯が折れる・・」など、ペン先を見なくても判断できるようになる。使い慣れた鉛筆から使い慣れないコンテや木炭などを使いこなす訓練は、繊細でデリケートな筆の操作に繋がる。
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[Y]二色デッサン  名画を手本に白と黒による二色デッサン
鉛筆や木炭と白色のアート紙によるデッサンの場合、ハイキー(最明部)はアート紙の白い素地となり、ローキー(最暗部)は使用材料による最も暗い調子となる。明暗表現の仕組みは、最明部を表すには、その周辺を暗くしていく、いわゆる「ローキーアプローチ」。影を描き込む作業が基本になる一方向的なモデリング方法。これに対して二色デッサンは、アート紙に充填材とサイズによる水性地塗り塗料を塗り、ほぼ中間トーンの地を準備、明部は白、暗部は黒の水性鉛筆で対象物の明暗を表現する。中間の地を基調にして、ハイキーとローキー双方からアプローチするモデリングである。

「モノクロで物を表現することは、絵画技法を学ぶ上では基本中の基本」。例えば、白黒でターバンの下絵を描いた場合、上塗りに赤を使えば赤いターバンが、青を使えば青いターバンになる。いわば絵具という調味料を変える事で、様々な表現を可能にする絵画表現の原材料のようなもの。徹底的に学習することで、あともう一歩というところまで来ている油彩画課程に、どれだけ役立つかは計り知れないものがある。
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水彩画課程
制作ウォーミングアップ

■絵具の性質  それぞれの絵具(顔料)の着色力・伸び・粒子などの比較
■筆法   細い線描・シャープとソフトの処理法(単一〜複合)・水筆・吸込み筆・ぼかし筆・
       角の処理・筆のコンディショニング
■彩色   カラー分解(解析法)・重層による彩色

デューラーの水彩画を手本に学習/油彩画課程の為の重要なウォーミングアップ
関連技法・用語〜定義
○バックグランド技法 ○ステップアップ・コンディショニング(混色法) 
 
油彩画基礎課程
油彩画三大様式 
T.支持体の準備(画材の知識)
  第一様式[15世紀・ファンエイク系]
   板(基底材=シナベニア)サイズ引き(兎膠)/布貼り(木綿)/水性白亜地塗り塗料(9−10層)
  第二様式[16世紀・ティツィアーノ系]
   木枠に麻布(基底材) 水性白亜地塗り塗料/赤土系油性下地
  第三様式[17世紀・ルーベンス系] 
   木枠に麻布(基底材)サイズ引き(兎膠に白亜混入)白色油性地塗り/黄土系油性下地

 ※画材の知識 画用液編
 [乾性油・揮発油・樹脂・松脂・描画用液・助剤・市販製品]その種類、成分、製法(講習時期は不定期)
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U.原画の準備/三種類(三色)の布と木箱などを鉛筆デッサン
このデッサンを原資にして三種類の描き方[三大様式の技法]を実践する
BBケント水貼り・鉛筆
V.骨刷りと下絵の手法
  第一様式 ○オイル転写 ○下絵は無彩色(白・黒・赤土・黄土)で、初期はハッチングでのモデリング。揮発油のみ使用
  第二様式 
 ○オイル転写 ○下絵はそれぞれ三つの調子でモデリング。使用絵具の制限なし。揮発油のみ使用
  第三様式 
○オイル転写 ○骨刷り後、ラインのインサイド・アウトサイドを意識しながら筆デッサン。
 ローキーは赤茶〜黒。ハイキーは黄土〜白。特出した部分にはファンデーション(白色浮出)を施す。
W.本制作一層目〜二層目/本制作工程は状況により三〜四層の場合もある
第一様式
画面上でのナメシ・ボカシが出来るようになるまでは、極力薄塗り、薄塗りのニュアンスには、@[絵具を油で薄めての薄塗り]と[絵具の量を少なくする薄塗り]があるが、ここでは、メデュウムによる油分は極力少なくする。赤は赤絵具だけで肉付けする。影に黒や茶は一切使用しない。

第二様式
下地はかなり暗色なので当初は明部の確保に比重が置かれる。したがって絵具の透明化を誘うメディウムの使用も極力、控えなければならない。また、被服力を増加させるために白色を多用するので、粉っぽさやフロート現象を起こしやすい。土台となる絵具との比率に注意する。

第三様式
「第一と第二を足して2で割った技法」のとおり、ほぼ中間調子の下地に対し、明部には予め白系でのファンデーションが準備されていて、暗部にも赤茶と黒で整えられている。従って、黄色い布や木製の木箱など、どの部分も少ない絵具の量で、ただちにそれらしい様相を呈する。大量生産を可能にした合理的な技法である。
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X.仕上げ層
第一様式
透明感や艶を意識されがちだが、絵具層で艶を意識するとしたら「数ヵ月後に艶が残らないように油分の量と濃度には注意」することである。
高性能な液晶ハイビジョン画面に、緻密さと造形効果を与えたような画風。積極的に取り組めば、新しい表現スタイルを編み出すきっかけとなるだろう。もうひとつ付け加えるとすれば、造形効果を得るのに、通常は絵具を盛り上げるのに対して、この技法は支持体を彫(掘)ることができるのだ。

第二様式
レンブラントのように暗い舞台で部分的にスポットライトを浴びたように人物・静物・植物・・を描くには効果的な技法。ローキーからスタートする肉付けは、さながら薄い層でのレリーフを作るような感じである。したがって仕上がり画面は、絵具の量的要素も加わり重厚観を感じる。劇的で迫力ある画風が好きな人は大いに研究してもらいたい。

第三様式
量産や分担制作がきく技法だからこそ、さらに凝った表現や工夫を加えることができるとも言える。当然の如くデッサンや下絵の作業時から、そのすべての作業が、仕上がり画面に繋がっていなければならないのでベテランもしくはプロ向けの技法だ。制作途中の描き直しや修正は、ほとんど行われないのが、清楚で品のある画風に繋がっているようだ。小磯良平氏が良い例だ。しかし、この技法を活用する近代から現代の画家は、意外にも少ないので、人物はもとより、風景画などに活用すれば、また新たな可能性が醸し出されることは間違いない。
自由(リクエスト)課題
デッサンから油彩画基礎課程まで、早い人でも一年半を要す。その間、先輩たちの作品を見ながら「いつか自分も、こんな絵を描きたい」と思わない人はいない。
この課程では、研究生が描いてみたかったいくつかの名画の中から一作を選んで描く。講師の選択基準は、その時の実力よりも少し上の作品。それまで頑張ってきた研究生の希望が、始めて学習テーマに反映される時でもある。

応用制作課程
自由課題の延長でもある。「風景画や静物画を集中して学習したい」とか「バロック系の技法を徹底研究したい」。といったリクエストに答えている。この頃になると、専門課程や講師課程への推薦、あるいは俵屋工房のスタッフや制作助手の推薦もある。
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